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日本のレーザー環境をより安全に 株式会社大興製作所 【KENTEK正規代理店】

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レーザーの安全対策




安全対策をしたから100%安全が保障されるわけではありません。安全装備がついた自動車でも事故が起こる可能性がゼロでないのとの同じです。
事故が起こる可能性を下げ、事故発生時に被害を最小限に抑えるためのものだと認識した上で対策しましょう。

レーザーの安全対策

管理区域への出入りとインターロック

レーザーを使用する環境では「レーザーの危険性」でのとおり見えない危険性が飛び交うため、レーザーの管理区域を定め区域外に漏洩しないようにしなくてはなりません。厚生労働省の通達でもクラス4又は3Bのレーザーを使用する場合には管理区域の設置が必要とされています。
ではレーザー管理区域さえ作れば良いのでしょうか。
答えはNOです。 安全に運用管理するためには管理区域と合わせてインターロックシステムが必要です。

電車の場合、走行中にドアにロックもかからず自由に又は勝手に開いたら大変危険です。またドアが開いたままなのに電車が出発してしまったら事故の原因となります。 レーザーも同じです。レーザー発振中に自由に出入口が開いて人が出入りしたり、出入口が開放したままレーザーを発振するような状況は電車の例と同じくらい危険です。
レーザーが見えないということを考えると動いていることが認識できる電車の例以上に危険とも言えます。


  • 外部への漏洩を防ぐことができるレーザー管理区域の設置
  • レーザー発振中の入退出を制御するインターロックシステム

これに加え運用ルールの徹底と万が一の事故のための保護メガネの着用が基本となるレーザー使用における安全対策となります。
安全対策を考える上で、これまで事故が無かったから大丈夫という発想は間違いです。 自動車を購入するときに事故に遭ったことが無いからシートベルトやエアバック、追突防止などはいらないということは無いと思います。 事故が起こる可能性を無くすこと、それでも万が一事故が起こってしまった場合の防護策を講じておくことが大切です。

管理区域への出入りとインターロック

レーザーの安全対策について

レーザーを使用するにあたっては、下記に準じた安全な環境づくりと運用を強く推奨いたします。


【厚生労働省の基発第0325002号「レーザー光線による障害の防止対策について」】

【JIS C 6802:2014(IEC 60825-1:2014)附属書JA「使用者への指針」】

お使いのレーザー機器のクラスごとに必要な措置は「厚生労働省の要求事項」ページの「レーザー機器のクラス別措置基準一覧表」をご確認下さい。

ご使用されるレーザーと環境に合わせて検証を行い最適な選定、設計が必要です。
また運用ルールの徹底や教育などのソフトも重要なファクターとなります。

レーザーセーフティー空間を構築するための、~ 導入プロセス例 ~

(要求事項の詳細は厚生労働省の「レーザー光線による障害防止対策要綱」「レーザー機器のクラス別措置基準」をご確認下さい)

1.事前準備

クラス4、3B、3R(不可視域)についてはまずレーザ安全管理者(労働基準省の基発第 0325002ではレーザー機器管理者)の選任を行います。
定められた必要資格はありませんが、レーザの危険性の評価及び管理をするのに十分な知識をもつことが求められます。
(光産業技術振興協会に、レーザ安全スクールやレーザ機器取扱技術者の資格制度などがあるので、利用されるのも良いと思います)。

レーザー対策の事前準備
2.危険性の検証:どのような危険がどの範囲に及ぶかを認識する

a)波長と出力(クラス)
使用されるレーザーの仕様(クラス、波長、出力、エネルギー、光路、伝達方法など)からクラスごとに定められた必要な措置を確認します。
b)照射(通常時、異常時)
光路と光学系から、どこにどのようにレーザー光が通って照射されるかを確認します。光路は作業者の目の高さと一致しないように注意。
また光学系の破損や調整ミスなどによる異常事態に想定される照射も検証してください。
c)反射と拡散(通常時、異常時)
光学系や対象物などに照射されたレーザービームによる反射光や拡散光がどう照射されるかを検証します。
光路の終端は適正な反射率と耐熱性を持つ吸収体か拡散反射体とします(ビームダンパーなど)。
b)の照射と同様異常時の想定も行って下さい。
d)人(作業者、周囲)
作業に携わる人員とb)c)で検証された範囲内に立ち入る可能性のある周囲の人員を確認します。

レーザー対策の事前準備
3.技術制御:検証した危険をコントロールする

e)光の密閉空間(管理区域)
安全空間の基本はレーザー光の封鎖(封じ込め)です。
人の目及び皮膚への最大許容露光量MPE(JIS C 6802:2014 附属書A参照)を超える区域がレーザー危険区域となります。
放射の危険から保護するため危険区域内への立ち入りや、危険区域内での活動を管理及び監督下におかれるレーザー管理区域を定めます。
f)入退出路
レーザー管理区域内での出入りを管理するため、入退出路を特定し運用方法を検討します。
g)インターロック
出入り口や窓など外部との接点が開いた際には、レーザー放射が停止される、又はレーザー放射中は入退出の管理や制限を行うなどの安全機構を構築します。
h)緊急停止
事故などの非常事態時に、最優先で速やかにレーザー放射を完全に停止し入退出を自由にする機能を設けます。

レーザー対策の事前準備
4.ルールと運用管理:運用規則の制定と遵守を徹底する

i)標識(ラベル)
レーザー管理区域であることを表示します。また中で使用されているレーザーのクラス及び波長や出力、危険性、レーザ安全管理者(レーザー機器管理者)なども明記しておきます。
j)状態表示
レーザーが待機中か発振中であるのかが管理区域内外で認識できるようにします。
また扉開閉(入退出)許可中や非常停止中などの状態も表示灯や警報などで周囲に知らせます。
k)作業手順の確立
安全にレーザーを運用できる手順を検討し作業手順を確立します。
また作業に携わらない人もレーザー管理区域に関わる場合は運用手順を設けます。
l)教育
作業手順及び運用手順の周知と遵守を徹底します。
また適切な保護メガネ着用の義務化やレーザー光と危険性、機器の取り扱い、事故発生時の対処などについても十分理解する必要があります。

レーザー対策の事前準備
5.物理的防護:万一の危険な照射を防ぐ最終防護対策

m)遮蔽スクリーン
安全柵の設置、パーティションなどによりレーザー危険区域を隔離します。
レーザー光の漏洩が無いように注意。またレーザーの出力や放射(直接照射、反射、拡散)条件に応じて耐性のある素材を選定する必要があります。
n)遮蔽カーテン
レーザー用の遮光カーテンによりレーザー危険区域を隔離します。レーザー光の漏洩が無いように注意。
またレーザーの出力や放射(直接照射、反射、拡散)条件に応じて耐性のある素材を選定する必要があります。
o)遮光ウインドウ
必ず使用するレーザーの波長に対応したウインドウを使用します。
一般的な樹脂製のレーザー保護ウインドウは、遮蔽スクリーンや遮蔽カーテンのように一定時間照射にさらされても損傷しないような耐性があるわけではないので、運用にはご注意ください(使用時以外はパネルやカーテンなどで遮蔽しておくなど)。
p)保護具(保護メガネ、作業着)
必ず使用するレーザーの波長とMPE(最大許容被ばく量)に応じた保護メガネを着用してください。
また遮光ウインドウと同様にレーザーに対して強い耐性があるわけではないので、照射が続くと破損します。
直接のぞきこんだりするのは厳禁。作業着は難燃性のものを着用して下さい。

レーザー対策の事前準備